原水爆禁止国民平和行進

 原水爆禁止国民平和行進、例年は調布から狛江に続くのですが、今年は上布田講演からピンポイントで狛江駅北口へ。調布狛江合唱団で作った核禁止条約の批准国の国旗を受け取り、水と緑のまち、青い空は、折り鶴、今この時代にを歌いました。
 今年97歳の増田善信さんの、戦後運動によって、朝鮮戦争やベトナム戦争で核兵器が使われなかった話し。鈴木悦夫市議の、核兵器禁止条約への批准を国に求める意見書が11対10で採択された話し。子育て世代の思いなど、狛江北口竹林の前で夏色の風に吹かれながら。
 7月現在、核兵器禁止条約の署名国は86。55の国や地域が条約に批准しています。その中に日本がないことは、とても悲しく、情けないことです。
 繰り返す緊急事態宣言により、合唱の練習が思うように出来なかった調布狛江合唱団は、核兵器禁止条約に批准した国の国旗を絵の具やクレヨンで1つ1つ描き、それをつなぎ合わせていきました。1人1人が批准国のことを調べ、思いを馳せながら仕上げるのですが、聞いたこともないアフリカや南米の国々、パレスチナも批准していることに胸がいっぱいになりました。大国から植民地として支配されてきた歴史を持つ地域や国々が「力による支配は嫌だ、核兵器は許さない」と声をあげ、批准を表明していることに涙が出ました。
 76年前の8月、極東と言われる海で囲まれた小さな島国に、2つの原爆が投下されたこと。世界中で新型コロナによって多くの命が奪われている今、同じこの国で、オリンピックが行われること。大陸続きの欧米諸国では出来ないけれど、アジアの極東にある小さな国だからいい。遠い小さな島国で起きていることだから封じ込めることができる。そんな大国による支配の構造、差別の構造の中で、繰り返される「生命の実験」…そう思えてしまい、やり切れなくなります。
力による支配ではなく、対話で作る世界を、生まれ来る子どもたちのためにつくって行きたいと思います。