若年性アルツハイマーを患っていた叔父も、生前不審者と窃盗の容疑で通報され、一晩警察に留置されました。
綺麗好きでホテルの料理長を務めていた叔父は、よく散歩の時に、幼い頃遊んでいたお寺のトイレをトイレットペーパーで掃除していたそうです。それを住職に不審者と思われ、トイレットペーパーを手にしていたことを窃盗だと、警察に通報されたのです。兄である私の父が住職に説明しても、主治医や担当のケアマネジャーが連絡するから待って欲しいと言っても、住職は聞かず、父のことも酷く罵ったそうです。訳もわからず連行され、警察に留置された弟はどんなに恐ろしかっただろうと、父は泣きながら私に伝えてくれました。この住職は、お寺から、自分の目の前から叔父のことを消し去りたかったのだと思います。胸が張り裂けそうに悲しいことです。