「川崎市こども夢パーク」を視察しました

今月、三多摩地域の市議会議員有志で「川崎市こども夢パーク」と「高尾山学園」を訪問。
とても多くのことを学ばせて頂きました。
どちらも学校に行くことが困難な子どもたちの学びを支える施設です。
●「川崎市こども夢パーク」
2000年に制定された「川崎市子どもの権利に関する条例」を実現する施設として、2003年にオープン。その後、2006年から公益財団法人川崎市生涯学習財団と非営利活動法人フリースペースたまりばが共同運営事業体を作り、指定管理者として管理運営を行っています。
子どもたちに居場所を提供し、学校外の多様な育ちと学びを保障する場所。「子どもの居場所」とは、ありのままの自分でいること、休息して自分を取り戻すこと、自由に遊び、若しくは活動すること又は安心して人間関係をつくり合うことができる場所だと定義されいています。
そして2016年の文部科学省による「不登校児童生徒にへの支援のあり方について(通知)」に従って、「不登校児童生徒の支援の目的は、社会的に自立できるようにすること」「一人一人の多様な課題に対応した切れ目のない組織的な支援の推進」「不登校を“問題行動”と判断してはならない」などの方針に沿って運営されています。
所長である西野博之さんから伝えられた子どもたちの現状は、「子どもの自死が止まりません。昨年、警察発表で499人。この100年間で最も少ない出生数である今、コロナより自死で大勢の子どもたちが死んでいく。この社会をどうしていくかです」西野さんの言葉は、今の社会で、子どもが1人の人間として尊重されているのか。子どもが社会のパートナーとして位置けられているのかを私たちに真っ直ぐに問うものでした。
フリースペースで大切にしていることは「遊ぶ」こと。「遊び」は「生きる」ことそのものであり、「遊び」の中で得られるのは、数値化されない「人間として生きる力」。子どもは「遊びと暮らしの主体者」であるということです。そのために「安心して失敗できる環境づくり」をしているそうです。その子の「今だ」はきっとくるから、子どもを信じて、「子どものいのち」に寄り添うことを大事にしたいのだと。
「学びの主体者」は子ども自身であるということが大事にされている場所でした。